脚本・演出
古川貴義
出演
辻沢綾香
白勢未生
牛水里美(黒色綺譚カナリア派)
岡田一博
林和義(VAICE★)
森啓一朗(東京タンバリン)
亀岡孝洋(カムカムミニキーナ)
鈴木ハルニ(ゲキバカ)
海老根理(ガレキの太鼓)
武川優子(電動夏子安置システム)
久留飛雄己(青年座)
小林健一(動物電気)
公演期間
2016年9月8日(木)~2016年9月15日(木)
開演時間
9月8日(木)19:30★
9月9日(金)14:00★ / 19:30
9月10日(土)14:00 / 19:00
9月11日(日)14:00
9月12日(月)19:30
9月13日(火)14:00
9月14日(水)19:30
9月15日(木)14:00 / 19:30
★の回は、前半割引
※上演時間は、約2時間5分です。
会場
下北沢ザ・スズナリ
〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 TEL:03(3469)0511
料金
前売 3,800円 / 当日4,300円(指定席)
★の回は、前半割引 前売:3,200円 / 当日3,700円
チケット取り扱い
一般前売発売:2016年7月31日(日)10:00
お問い合わせ
箱庭円舞曲 Tel:080-3435-3746 e-mail:mail@hakoniwa-e.com
スタッフ
舞台美術:稲田美智子 照明:吉村愛子(Fantasista?ish.) 音響:岡田 悠(One-Space) 音楽:modestock 舞台監督:鳥養友美 衣装:中西瑞美 演出助手:鈴木美結 宣伝美術・Web:小林タクシー(ZOKKY) 記録写真:鏡田伸幸 制作:林みく(Karte) 当日運営:西村なおこ 企画製作:箱庭円舞曲
協力:アクロスエンタテイメント アスタリスク ウィ-ズカンパニー クリオネ krei.inc ジェイクリップ 東宝芸能 ハイレグタワー バウムアンドクーヘン FORREAL リベルタ
Introduction
気付いてください!
あなたの行動の愚かさに!
気付いてないのはあなただけですよ!
そう思ってばかりいました。
自分の行いがもたらす影響に気付いていない人が、気を遣わず、周囲の誰かを傷付け、呆れさせている。常に本音を晒し、疎まれても意に介さず、今日も元気に笑っている。みんなが困り果てている。こういう奴に限って、言っても聞いてくれない。こちらの意見に耳を貸そうともしない。話が通じない。
残念な人だ。
そんな風に、文句ばかり言っていました。自分のことは棚に上げて。
自分だって、誰かからそう思われているかもしれないのに。自分が誰かを「残念な奴だ」と罵るのとおなじように、自分も誰かから「残念な奴だ」と陰口を叩かれているかもしれないのに。そこに、気付いていなかったのです。
幼かったんだと思います。
この人は話しやすい、本音を晒しやすい、と思っている誰かがいたとしても、相手が自分のことをおなじように思ってくれているとは限らない。逆もまた然りで。
そうやって、たくさんの人と出会い、たくさんの人と別れてきました。
残念な奴です。
しかし、ふと思うのです。
誰かに「残念な奴だ」とレッテルを貼るのは、自分を受け入れてくれなかったことに対するひがみなのかもしれない、と。自分がないがしろにされているという、悔しさ。こちらを見てくれない人間がいることに対するそねみ。残念な奴に気付いて欲しいのは、当人の残念さではなくて、自分のことだったのかもしれません。
こちらを見てくれ、と。話を聞いてくれ、と。理解してくれ、と。
それは誠に身勝手な、自己都合のレッテル貼りだったのです。
同様に、元気な人には、「元気な人」とキャラ付けをして、そういう人間として、関わってしまっていました。「無駄に元気だから」「あいつ鈍感だから」「基本馬鹿だから」なんて、勝手に決め付けて。
でも。
あなたも「人」なんですよね。私たちとおなじように色々考えていて、色々悩んでいて、色々妄想していて、喜んだり悲しんだりする、「人」なんですよね。ただの「元気な人」ではなくて。
今まで、こちらが勝手に「あいつはああいう奴だから」とレッテルを貼って深いコミュニケーションを避け、腹を割らないまま生き別れた、あなた。記憶の中にかすかに名残る、その他大勢の、あなた。もう二度と会うことのない、連絡先すら知らない、友人になれなかった、あなたへ。
あなたが、元気で過ごしてくれていたら良いなと、心から願っています。
あなたもきっと僕のことを、「あいつはああいう奴だから」って、決め付けていましたよね?
箱庭円舞曲 古川貴義
Outline(あらすじ)
とある企業の人事部門。目下の課題は、自社内の人員配置である。交渉、根回し、人間関係。噂、秘密、好き嫌い。
いつしか、社員たちは忘れていく。売り物として扱っている「人」たちも、社員たちと同じ人間だということを。人間には想いがあり、理想があり、希望があり、それらは折々で変化している。だからこそ、対等かつ丁寧なコミュニケーションが必要なのだということを。
「人間」を売る企業の人事部門を舞台に描く、苦み走った悲喜劇。