公演期間
2006年5月3日(水) ~ 2006年5月8日(月)
会場
下北沢OFFOFFシアター
脚本・演出
古川貴義
出演
井内勇希 五十嵐幸司 鈴木ともみ 山内翔 棚橋建太
須貝英 松本寛子 斎田智恵子 松尾美香(開店花火) 江間みずき
INTRODUCTION
日本人は、集合体としての「和」を重視すると言われます。
「和」を保ちましょう。
「和」を乱さないようにしましょう。
協調性を持ちましょう。
少数意見は潰しましょう。
出る杭ならば打ちましょう。
危険因子と見做しましょう。
ワガママだよと罵りましょう。
エゴイストだと疎んじましょう。
陰口叩いて結束しましょう。
マイノリティは差別しましょう。
出世するのは、媚びへつらうことに何のためらいも無い奴。
世渡りの上手さとは、自分をカメレオンの様に塗り替える能力の高さ。
自分を押し殺し、多数派に合わせ、事を荒立てないように、荒立てないようにと生きる。
そんな国、日本。
でも本音を言ってしまえば、
誰でも、他人からは好かれたい。
誰でも、他人からは嫌われたくない。
ただ、それだけ。
何のことはない、自己保全ですよ。
結局一番大切なのは、「和」なんかじゃなくて、自分、自分なんですよ、誰でも。
それを「協調性」とはまた、昔の人は巧いこと言ったもんだ。
好かれたい、嫌われたくない、から、協調する。
自分を安全な場所に置く為に、協調する。
そんなネガティブなエゴで作られた協調性なんて、たいしたもんじゃありません。
そのうちきっと、破綻します。
誰かのエゴを全うすべく出来た集団には、我慢している人が必ず存在します。
上手く回っているように見える世界には、耐えている人が必ず存在します。
それで良いのか。
そんな人生楽しいか。
どっちみちエゴなんだから。
それなら辛く苦しい自己保全なんかより、楽しいワガママを満喫しようじゃないか。
今は、そういう時代ですよ。