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件名:結核になりました。
本文:
お世話になっております。
箱庭円舞曲 古川です。
早速ですが、大変申し訳ないお知らせです。
すみません、僕、肺結核になってしまいました・・・。ネタではなく、本当に。
10月頃から咳が止まらないなあと思っていたのですが、ちょうど12月初旬に受けた健康診断で肺に影があることが発覚し、CTスキャンと痰および血液の分析、ツベルクリン反応などにより、結核菌保有者の陽性3+と診断されました。これは、咳やくしゃみで、菌を撒き散らしていた可能性があるということです。症状次第では、発症していても、咳やくしゃみに菌が含まれていないこともあったようなのですが、僕は完全アウトだったようです。結核、今、流行っているのだそうです。まんまとやられてしまいました・・・。
■結核の感染について
現代、結核は不治の病ではなくなっており、万が一感染していても、通常の免疫力があれば発症しないまま一生を終えることも多いそうです。発症率は、10人に1人くらいとか。僕はその1人に入ってしまいました・・・。とは言え、感染して発症する場合、1~2ヶ月の潜伏期間を経ての発症となるそうです。咳が2週間以上続くようでしたら、結核を疑い、一度検査を受けることをお勧めします。本当すいません・・・。また、結核は、国が保障する「絶対治すし撲滅したい病気」らしく、僕が関わった皆様に、保健所が躍起になって後追いを掛けるようです。保健所からご連絡があった際は、どうか素直にお受けいただけますと幸いです。また、それほどまでに国が威信を賭けているので、保健所の責任でレントゲン検査を受信させてくれるようです。これについては、また何か判明次第お知らせします。状況如何では、保健所から連絡が来ない(安全と見なされる)場合もあるとのこと。とは言え、もし咳が長引いていて不安な方は、胸部レントゲン検査などをお受けになることをお勧めします。本当すいません・・・。
繰り返しになりますが、感染していても、免疫力さえあれば発症しないことの方が多いそうです。睡眠時間の欠乏や不摂生、栄養バランスの悪い食事などにより免疫力が低下していると、発症してしまうそうです。皆さん、不健康な生活には十分お気をつけ下さい。
そんなわけで、明日12/15(金)より、都内の隔離病棟がある病院に、2~3ヶ月間入院することになりました。携帯電話、携帯メール、PCメール、すべて繋がります。火急の用件がありましたら、ご連絡いただけますと幸いです。
隔離入院後、投薬治療後約2週間で、咳やくしゃみによる排菌はなくなるようです。その後、排菌の恐れがなくなるまでは入院が必要とのこと。いやあ、参りました。
重ね重ね、ご迷惑をお掛けしてしまい本当に申し訳ありません・・・。
それでは。
※この数ヶ月間に僕の咳およびくしゃみが掛かりそうな距離でお会いした方、狭い密閉空間に同室した方全員に、このメールをお送りしております。なお、返信不要です。
箱庭円舞曲 古川貴義
※2011年12月15日(金)に実際に送信されたメール
【Introduction】
本当に、結核になった。正直、笑った。
2011年冬。引っ越したばかりで、ようやく荷解きも終わり「さあ新生活だ」と喜び勇んでいた矢先に。結核と診断された2日後、完全隔離病棟に入院した。完治するまでその病棟から出ることは許されない。「早くても2か月は覚悟して下さい。長い人だと半年以上になります」と、マスクで表情を隠した看護師が言った。僕は、既に決まっていた脚本・演出の仕事を2本諦めることになった。(脚本だけは責任を持って、入院中に2本とも書き上げた)
入院生活は思った以上に快適だった。結核が不治の病と言われた時代はとうの昔。現代の結核の治療法は、「規則正しい睡眠」「朝昼晩きちんと三食」「毎日薬を飲む」の三つだけ。それ以外の時間は、本を読んでいても良いし、ずっと映画を観ていても良いし、ゲームをしていても良い。酒とタバコは勿論禁止だが、食事制限は無いため、おやつは食べ放題だし飲み物も自由。しかも法律で定められた2類感染症なので、治療費は公費負担。ホームレスが結核になりたがるのも頷ける。
そんなわけで、結核になった自分自身よりも、周りの皆々様の方が大変そうであった。劇団員たちやスタッフ、仕事やプライベートで繋がりのある人たちに、「あいつ死ぬかもしんねえぞやべえぞ」と思われ、僕の身の回りが騒然としていた。らしい。退院してから聞いた。知らぬは亭主ばかりなり。
その節は本当にたくさんの方にご迷惑を掛け、かつ、助けられていたのだ。
ともあれ、この入院を通して、自分はどうやら誰かから必要とされているらしいぞ、という淡い期待と、自分が居ないなら居ないなりに世界は回り続けるみたいだぞ、という緩やかな絶望を再認識した。
そう、自分がいなくても世界は回り続ける、それは事実。
自分がいないと、自分自身の世界が回らない、
それだけだったのだ。
必要とされているかどうかではなく、
必要とされていると感じたいかどうか。
誰かとの関係性の問題じゃない。
あなたという個体の問題なのである。
箱庭円舞曲
第二十一楽章
『必要とされている、と思う病気』
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